猫を飼っているわけだが

今現在、猫を3匹飼っている。
 
今年の正月明けまで猫エイズにかかった猫をもう一匹離れた場所にメス猫のスズを飼っていたが、スズは今年の正月に5年ほどの闘病の末に息を引き取った。
エイズにかかって5年生きれば大したもの……というか、こいつが鯛の刺身しか食えないぜいたく猫で、スズの食費が毎日800円かかっていた。
 
しかも最後の2週間は、たたきにしても食えなくなり、俺が味の付いてないタイの切り身をそのつどムシャムシャと咀嚼し与えなければならなくなった。味の付いてない生の魚の切り身って、刺身用でも不味いということが理解できた。
 
ソレと期を同じくして行方不明になったミーコだけど、こいつだけが前のA_Prompt.を開いていた頃から一緒に生活していた猫だ。
ミーコは厳冬期に1ヵ月半も行方不明になっていながら生きて帰ってきたが、もう14歳近いこともあり、それ以来ガリガリに痩せてほとんど食事を取れなくなった。またカミカミした刺身を与える仕事が始まりそうで正直困っている。
 
家に住んでいる中で一番のデブ猫が、ハムこ。東京に移住してすぐに、寂しさのあまり貰ってきたメスの子猫だったが、一番かわいかったのに今では一番のウンコ製造マシーンとなっている。
こいつのウンコ製造能力は、スズを含めた3匹分に匹敵していると言っていい。
しかも、子猫の頃と若い頃はいつでも構って欲しくて俺に寄ってきていたのに、今では本来の使用目的だった俺の抱き枕としての機能を果たしていない。寝付くために抱いてたら、昔だったら起きるまで一緒にいたのに今では3分で逃げるようになられてさびしい。というか、ぬいぐるみを抱いてないと寝られないヤツの気持ちがとても良く分かる。
 
最後に、拾った野良の子猫のドビー。これは足先と鼻だけ白いタビのオス猫で、名前の由来は台風の日に外から響く猫の鳴き声が気になって表に出たら、ドブ川のヘドロの中洲部分で水没しそうになってたところを助けた折に手をかまれて大出血したことにちなんでいる。
最初のフンには、バッタの頭が混じってたというほどの筋金入りの野良猫だ。母猫は、俺が助けたときに逃亡した。今考えると、母猫はこの文章を打っているキーボードの前にいるドビーの半分ぐらいのでかさしかない猫だったから、ドビーの親自体1歳になったかどうかというところだったんだろう。
ここで、初めてオス猫を飼って分かったんだけど、オス猫ってマーキングするわ体臭自体が臭いわ気は荒いわ、ふすまはボロボロにするわで、最悪ですな。猫なのに犬みたいな臭さでまいった。
そこまではまだよかったが、さすがに生後6ヶ月ぐらいなのに母親の6倍ぐらいは熟女のハムこに襲い掛かるようになり、おまえちょっとそれはないだろうということでキンタマにさよならを告げることになった。
キンタマを撤去すると、今度は全く外出しないようになり完全に家猫になった。オスで外に出ないというのは、今まで初めてのパターン。元ノラ猫だけあって、外が怖いことは熟知しているから絶対に一歩も外に出ないという徹底振り。
 
まあ、こいつらがいると全然寂しくないから結婚が遠のくんだろうなぁ、と思った。